DJ shiki_game 's propaganda

音楽について広く扱うブログ

英語で考える―「24歳学生です」

f:id:DJ_shiki_game:20190329222244j:plain

親の顔よりみたインタビュー
はじめに

例のあの表現は、英語で言うとどうなるのか―そんな下らない考えから生まれたこの記事。自身の英語力向上のため、シリーズものにして英訳の練習にしていきたいと思っている。とはいえ、筆者の英語力はクソザコナメクジであるので、あまり期待しないように。

 

 
例のインタビュー内の有名フレーズを英語にしてみる

今回取り上げる題材は、言わずと知れた野獣先輩のインタビュー冒頭である。

www.nicovideo.jp

今回は以下の部分を抜粋し、英訳に挑戦する。

バットマン(以下バ):じゃあまず、年齢を教えてくれるかな?

野獣:24歳です。

バ:24歳?もう働いてるのじゃあ?

野獣:学生です。

バ:学生?あっ…ふーん(察し)。

 

なるべく簡潔な表現をめざす

本題に入る前に、英訳をする際の筆者なりの心構えを提示しておく。それはできるだけ簡潔な表現を使用することだ。文法を気にするあまり、硬すぎる英文になってしまうのは、よくある話である。だが、実際に使われる英語―特に日常会話で用いられる―は、よく見れば簡潔なものが多い。これは我々の母国語、日本語でも同じことが言える。例えば、以下のような会話文があったとする。

 A:あなたの出身大学はどこですか?

 B:私は早稲田大学出身です。

 A:それは本当ですか?私は慶応大学出身です。

しかし実際の会話ではもっと簡潔に済ませるのが普通。例えば以下のように、

 A:どこ出身?

 B:早稲田。

 A:マジ?俺慶應

といった感じである。かなり文量が減っているが、必要な情報はすべて盛り込まれているので、日本人同士ならこれで十分伝わる。英語でも、必要な情報を抑えていれば文量は減らせるし、複雑な構文も難解なイディオムもいらない。逆に論文などは、英語にしろ日本語にしろ大概は硬い文章になる。要するに話し言葉と書き言葉の違いである。以上のことを念頭に置きつつ、英訳に挑戦してみたいと思う。

 

①じゃあまず、年齢を教えてくれるかな?

バットマンは「じゃあまず」と前置きをしている。これは「まず初めに」と言い換えることができる。ずなわち、「at first」あるいは「First」が使えるように見える。しかし、いきなりat firstと言われても、何に対してat firstなのかが不明確である。元のセリフを行間を読んで補完すると、「(今からいくつか質問していくけど)じゃあまず、年齢を教えてくれるかな?」となる。at firstを使いたいならば、補完した部分もちゃんと英語にする必要がある。例えば、I'll ask some questions.や、あるいはお願いする感じでPlease answer some questions.といったところか。しかし、補完部分を足した場合、今度は元となる日本語と比べた場合の文量の多さが問題となる。よって「じゃあまず」をあまり深く捉えず、単なる開始の合図程度に考えてみたらどうだろう。そうすれば、Let's start.と簡潔に表せる。何がstartするかは、2人ともわかっている(これからインタビューが始まる)のであえてそれを示す必要もない。次に、「年齢を教えてくれるかな?」の部分。WhatやHowで始まる疑問文は、フォーマルな場ではあまり適切な表現ではないと言われている。また、他人の年齢を聞くことも非推奨とされる。これは日本でも似たようなものだが、今回の題材はあくまでホモビのインタビューであり、就職面接のようなフォーマルな場でもないのでその辺りは無視してよい。Could you tell me your age?やMay I ask your age?ではいささか丁寧すぎてバットマンのフランクさが表現できていないので、無難にHow old are you?やWhat is your age?でいいだろう。

 

②24歳です。

野獣は丁寧語で答えているので、単純にI'm 24 years old.でもいいような気もするが、24, I am.のほうが原文の長さ的にしっくりくる。

 

③24歳?もう働いてるのじゃあ?

「24歳?」はひねらず24?でいい。「もう働いてるのじゃあ?」は、そのまま英訳するには難しい文だ。そこで、簡単な文に言い換えることができないか検討してみる。働く人のことを一般に労働者という。働いているということはすなわち、労働者であるということと同義である。よって、「もう働いてるのじゃあ?」を、「労働者なの?」に言い換えたとしても、別に問題はないということだ。よってここは、Are you a worker?としてみたらどうだろう。①でHow old are you?を使っているならば、are youという表現が被るのを避け、You are a worker?とする。これらの表現は、野獣の返答「学生です」にもスムーズにつながると思う。

④学生です。

この答えには、「もう働いてるのじゃあ?」を否定するニュアンスが含まれている。よってNo, I'm student.としたくなるが、やはり原文との長さの兼ね合いからNoを省略したほうがよいだろう。いっそ、Student.だけでもいいが、丁寧さに欠けるか。Student, I am.は②と表現が被るので避ける。

⑤学生?あっ…ふーん(察し)。

「学生?」はStudent?でいい。「あっ…ふーん(察し)」はOh...I see.あるいはAh...OK.が思いつく。ただ前者は呆れた感じが漂うし、「see」が使われており原文の何かを察し、それを言葉にせずさっさと切り上げる感じが出ていない。よって後者のほうが、察したけどあえてスルーする感じが表現できていると思う。

 

抜粋部分の全訳

以上を踏まえ、今回の題材を英訳すると以下のようになった。

 バットマン(以下バ):Let's start. How old are you?

 野獣:24, I am.

 バ:24? You are a worker?

 野獣:Student.

 バ:Student? Ah...OK.

 

おわりに

最近、洋書を英訳する必要に迫られ、また今更になって英語に多少興味が出てきたため今回のような記事を作成するに至った。はっきり言って冒頭で述べたように英語力はないし、当然ネイティブの感覚もわからないが、今持っている知識を使って出来る限りのことはしたつもりだ。大学には英語学習のための本はたくさんあるが、辞書的なものの多くは貸出禁止、一般図書についても最長1か月半前後しか借りられないのがネックである。ただ、英語について考えるいい機会だとは思うので、これからも続けていき、その都度知識を仕入れてアウトプットしていければと思っている。